ファントム・オブ・パラダイス

『ファントム・オブ・パラダイス』(PHANTOM OF THE PARADISE)
国：アメリカ(FOX)
制作：１９７４
監督、脚本：ブライアン・デ・パルマ
製作：エドワード・Ｒ・プレスマン
撮影：ラリー・パイザー
美術：ジャック・フィスク
音楽：ポール・ウィリアムズ
ジョージ・アリソン・ティプトン

出演：ポール・ウィリアムズ
ウィリアム・フィンレイ
ジェシカ・ハーパー
ジョージ・メモリー
ゲリット・グレアム
ロビン・マトソン
シェリル・スミス

※青年作曲家ウィンスロー・リーチは、音楽に対し人一倍情熱を注いでいた。ある日、デス・レコード社長スワンと出会い楽曲を提供してくれと依頼される。口車に乗せられ提供するが、まんまと騙され楽曲を横取りされてしまう。さらには、無実の罪を着せられ警察に逮捕されてしまう。大した罪ではないはずが、出所を許されず命からがら脱獄する。彼は、スワンの所有するプレス工場に潜入し機械を破壊してしまおうと目論むが、事故により顔の半分に傷を負ってしまう。一夜にして彼は、ファントムと化するのであった……



幾度となく映画化された傑作文学をここまで改編するかと言うだけではなく、実に見事な改編かと。もともと「オペラ座の怪人」を映画の世界でしか知らない私にとっては、自らが作ったものを奪われた嫉妬が加わり遥かに共感を持てる。女を奪われたと言う点だけでは、ただのヒロイズムとしか捉えられなくなってきたところからのこの展開。傑作と言われるのは、一切文句なし。