痴人の愛

『痴人の愛』
国：日本(大映)
制作：１９６７
監督：増村保造
製作：久保寺生郎
原作：谷崎潤一郎
脚本：池田一朗
撮影：小林節雄
美術：間野重雄
編集：中静達治
音楽：山本直純

出演：安田道代
小沢昭一
田村正和
倉石功
村瀬幸子
紺野ユカ
清川玉枝

※３１歳になる電気技師・河合譲治は、平凡過ぎる男で会社の上司からも心配されるほどであった。しかし、彼には人に言わない秘密があった。彼は、自宅で１８歳になる少女ナオミと暮らしていたのだった。二人で暮らしながら河合は、ナオミを一人前の女性に育てようとしていたが、次第に彼女にのめり込み過ぎるまでに発展してしまうのだった……



男の未練がましい独占欲、肉欲は万国共通。それでこそ愚かな男のである。男は愚かで女は強か。
この二人は辛い想いで互いに繋がります。と言うか、互いに辛い想いでしか繋がれない。男を欺く女は、結局男に欺かれ、女を求める男は、執着によって女を求める。
この作品は、凄まじいセンスの結晶体なんだと思います。二人にしか判らない世界だし、二人しか共有出来ない世界。
震え上がるほどの他人から観たら愚かな感情。それが恋愛って事かね。
好きですこの作品。