魔術の恋

『魔術の恋』(HOUDINI)
国：アメリカ
制作：１９５３
監督：ジョージ・マーシャル
製作：ジョージ・パル
原作：ハロルド・ケロック
脚本：フィリップ・ヨーダン
撮影：アーネスト・ラズロ
音楽：ロイ・ウェッブ

出演：トニー・カーティス
ジャネット・リー
トリン・サッチャー
イアン・ウルフ
シグ・ルーマン

※ニューヨーク。寄席芸人フーディーニは、野人に扮して見世物小屋に立つ代わりに魔術師の舞台に立たせてもらう日々を送っていた。そんなある日、大学生ベスと出会い一目惚れ。熱烈にアプローチを掛け見事に二人は夫婦となる。一方で、脱出奇術師としての才能を開花させていった……



テクニカルカラーに夢馳せた時代。映画に夢の世界を求めた時代の作品です。テクニカルカラーで映し出された豪華絢爛な世界は、これでもかというくらいの色使いに拘った事でしょう。先日、フーディーニを扱った作品を観たのでこちらに手を伸ばした次第です。フーディーニの一生という点では、十分魅力的ですし夫婦間は実にしっかりしています。脱出ショーに次第に取り憑かれて行く様をあくまでも暗い側面から撮らずに、情熱という側面から撮っているのがこの作品の印象を決定づけています。幸せな時代のアメリカ家庭。それが、この作品の根底にあるんだなぁと思います。時代背景を深く読む事で、更に魅力的な作品となっています。